Googleアナリティクス(GA4)とは

Googleアナリティクス4(GA4)は、Googleが無料で提供するアクセス解析ツールです。2023年7月に従来のユニバーサルアナリティクス(UA)から完全移行し、現在はGA4が標準となっています。

GA4でわかること

  • どれくらいの人がサイトを見ているか
  • どこから来ているか(検索、SNS、直接など)
  • どのページが人気か
  • どれくらいの時間滞在しているか
  • お問い合わせや購入などの成果

UAとGA4の違い

UAは「ページ」を中心とした計測でしたが、GA4は「イベント」を中心とした計測に変わりました。クリック、スクロール、動画再生なども自動で計測できるようになっています。

必ずチェックすべき5つの指標

GA4には多くの指標がありますが、まずは以下の5つを押さえましょう。

1. ユーザー数

サイトを訪れたユニークユーザーの数です。同じ人が何度来ても1人とカウントされます。

  • アクティブユーザー:設定期間中にサイトを訪れた人数
  • 新規ユーザー:初めてサイトを訪れた人数
  • リピーター:2回以上訪れている人数

見るポイント:新規とリピーターのバランスを確認。リピーターが多いサイトは、ファンがついている証拠です。

2. セッション数

サイトへの訪問回数です。1人のユーザーが3回訪問すれば、セッション数は3になります。

セッションは以下の条件でリセットされます:

  • 30分以上操作がなかった場合
  • 日付が変わった場合
  • 流入元が変わった場合

3. エンゲージメント率

GA4で新しく導入された重要指標です。意味のある訪問の割合を示します。

エンゲージメントのあるセッションとは:

  • 10秒以上サイトに滞在
  • 2ページ以上閲覧
  • コンバージョンイベントが発生

目安:エンゲージメント率50%以上が理想。40%以下なら改善が必要かもしれません。

4. 平均エンゲージメント時間

ユーザーが実際にページを見ていた時間の平均です。UAの「平均セッション時間」より正確な指標になっています。

  • ブログ記事:2〜3分以上が理想
  • サービスページ:1〜2分程度
  • トップページ:30秒〜1分程度

5. コンバージョン

サイトの目標達成数です。お問い合わせ、資料請求、購入など、事前に設定した目標の達成回数を計測します。

コンバージョン設定は必須

コンバージョンを設定していないと、サイトが成果を出しているか判断できません。必ず設定しましょう。

よく使うレポートの見方

集客レポート:どこから来ているか

「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で確認できます。

  • Organic Search:Google/Yahoo検索からの流入
  • Direct:URLの直接入力やブックマーク
  • Referral:他サイトからのリンク
  • Organic Social:SNSからの流入
  • Paid Search:検索広告からの流入

活用法:Organic Searchが増えていればSEO対策が効いている証拠。SNSからの流入が少なければ、SNS運用を強化する目安になります。

ページとスクリーンレポート:人気ページを知る

「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」で確認できます。

どのページがよく見られているか、どのページで離脱しているかがわかります。

ユーザー属性レポート:誰が見ているか

「レポート」→「ユーザー属性」→「概要」で確認できます。

  • 年齢層
  • 性別
  • 地域(都道府県・市区町村)
  • 使用デバイス(PC/スマホ/タブレット)

改善につなげる分析のコツ

1. 期間比較で変化を見る

単月のデータだけでなく、前月比・前年比で比較することで、トレンドが見えてきます。

GA4では日付範囲の右側にある「比較」をオンにすると、簡単に比較できます。

2. 目標から逆算する

「お問い合わせを月10件にしたい」という目標がある場合:

  • 現在のコンバージョン率が1%なら
  • 月間1,000セッションが必要
  • 現在500セッションなら、2倍の集客が必要

このように具体的な数字で考えることで、何をすべきか明確になります。

3. ランディングページを分析する

ユーザーが最初に訪れるページ(ランディングページ)は特に重要です。

  • エンゲージメント率が低いページは改善が必要
  • 直帰が多いページは、内容やデザインを見直す
  • 人気ページは、さらに強化する

4. デバイス別に確認する

スマホとPCで大きく数値が違う場合、スマホ対応に問題がある可能性があります。

:PCのエンゲージメント率は60%なのに、スマホは30%→スマホでの表示や操作性に問題がある可能性大

初心者がやりがちな間違い

1. データを見るだけで満足する

アクセス解析は改善のためのツールです。見るだけでなく、必ずアクションにつなげましょう。

2. 短期間で判断する

1日や1週間のデータで一喜一憂しても意味がありません。最低1ヶ月単位で傾向を見ましょう。

3. すべての数値を追おうとする

GA4には膨大な指標がありますが、すべてを見る必要はありません。自社の目標に関連する指標に絞って定期的にチェックしましょう。

4. コンバージョンを設定していない

コンバージョンを設定していないと、サイトが本当に成果を出しているかわかりません。お問い合わせボタンのクリック、電話番号タップなど、必ず設定しましょう。

まとめ

Googleアナリティクスは、正しく活用すればサイト改善の強力な武器になります。

今日から始めるGA4活用チェックリスト

  • まずはユーザー数・セッション数の推移を確認
  • エンゲージメント率をチェック(50%以上が目標)
  • 集客チャネルで流入元を把握
  • 人気ページと離脱ページを特定
  • コンバージョンを必ず設定する
  • 月1回は定期的にレポートを確認

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