目次
alt属性とは何か
alt属性(alt attribute)は、HTMLのimg要素で画像の「代替テキスト(alternative text)」を指定するための属性です。「オルト属性」や「オルト」と略されて呼ばれることも多い、Webページの基礎要素のひとつです。
記述の基本形
基本的な書き方はとてもシンプルです。
<img src="cat.jpg" alt="窓辺で丸くなって眠っている茶色の猫">
src属性で画像ファイルの場所を指定し、alt属性でその画像の意味を文章で表します。
alt属性の3つの役割
alt属性には、以下の3つの重要な役割があります。
- 代替テキストの表示:画像が読み込めないときや表示がオフのときに、代わりに表示されるテキスト
- スクリーンリーダーへの情報提供:視覚に障害のあるユーザーに画像内容を伝える
- 検索エンジンへの情報提供:Googleなどが画像内容を理解するための手がかり
HTMLの仕様では必須属性
HTML Living Standardでは、img要素のalt属性は基本的に必須とされています。ただし、画像が純粋に装飾目的である場合は alt="" という「空のalt属性」で明示的に示すのが正しい書き方です。alt属性自体を省略することは、基本的に推奨されません。
alt属性の記述パターンまとめ
- 意味のある画像:alt="画像の内容を正確に表す文章"
- 装飾画像:alt=""(空の値)
- alt属性自体を省略:原則NG
検索エンジンはどう使うのか
Googleなどの検索エンジンは画像認識AIも使いますが、ページ文脈とalt属性を組み合わせて画像内容を理解するのが基本です。正確なalt属性を書くことで、検索エンジンに「このページは何について書かれているか」「どの画像が何を表しているか」を正しく伝えられます。
alt属性がSEOに与える影響
alt属性はSEO対策の「基本中の基本」とされる要素ですが、具体的にどのような影響があるのかを整理しましょう。
ページ全体のトピック理解に寄与
Googleはページ内のテキストとalt属性を合わせてページのテーマを理解します。例えば「ラーメン」の記事で画像のalt属性が「ラーメン」「つけ麺」「スープの写真」などになっていれば、記事のトピックが明確に伝わります。
画像検索での表示
Google画像検索では、alt属性・ファイル名・周辺テキストから画像内容を判断します。適切なalt属性が設定された画像は、画像検索で上位表示されやすくなります。画像検索経由で集客している業種(レシピ・インテリア・ファッション・花屋など)では特に重要です。
E-E-A-Tの観点でもプラス
alt属性まで丁寧に設定されたサイトは「ユーザーへの配慮が行き届いたサイト」と評価され、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点でも間接的にプラスになります。Googleは「アクセシビリティへの配慮」も広義の品質として評価しています。
本文テキストほどの影響力ではない
ただし注意したいのは、alt属性はあくまで「補助的な要素」である点です。見出し・本文・内部リンクほどの強いSEO効果は期待できません。alt属性を最適化するよりも先に、本文の質を上げる方が順位への影響は大きくなります。
SEOの優先順位を見誤らない
alt属性最適化は「地味だけど必要な基礎工事」です。タイトル・見出し・本文がしっかりした上で、ページ全体の品質を底上げする役割と捉えましょう。alt属性だけに時間をかけても、大きな順位変動は起こりません。
altタグに関するGoogleの公式見解
Googleの公式ドキュメントでは「alt属性は画像の内容を短くて意味のある言葉で表してください。キーワードの詰め込みは避けてください」と明記されています。SEOを意識しつつも、自然な記述を心がけることが最も重要です。
画像検索で見つけられるalt属性の書き方
画像検索からの流入を意識するなら、alt属性の書き方にはより戦略的な視点が必要です。
具体的な被写体・場面を描写
「料理」ではなく「和風ハンバーグとサラダが乗ったランチプレート」のように、具体的な被写体と状況を書きます。検索者は具体的なキーワードで画像を探しているため、抽象的な表現では引っかかりません。
文脈に合うキーワードを含める
ページのメインキーワードを自然に含めることで、画像検索での露出を高められます。例えばラーメン店の記事なら「家系ラーメンの特徴である濃厚なとんこつスープ」のように、記事テーマと関連するキーワードを含めます。
冗長にしすぎない
alt属性は50〜125文字程度が適切と言われています。長すぎるとスクリーンリーダーで読み上げる際に読みづらくなり、検索エンジンからも評価されにくくなります。情報量と簡潔さのバランスを取りましょう。
ファイル名との連携
画像のファイル名も画像検索に影響します。「IMG_1234.jpg」のような意味のない名前ではなく、「tonkotsu-ramen.jpg」「modern-living-room.jpg」のように、画像内容を表す英数字ファイル名にしましょう。alt属性と合わせて、画像内容を明確に伝えられます。詳しくは画像SEO完全ガイドもあわせて参照してください。
画像検索で強いalt属性の書き方チェックリスト
- 具体的な被写体・場面を書いているか
- 文脈に合うキーワードを含めているか
- 50〜125文字程度に収まっているか
- ファイル名とalt属性が連携しているか
- 検索者が使いそうな言葉を使っているか
アクセシビリティ視点でのalt属性
alt属性の本来の目的はアクセシビリティ、つまり「誰もが情報にアクセスできる」ための配慮です。SEO目的だけでなく、この視点を持つことが重要です。
スクリーンリーダーでの読み上げ
視覚に障害があるユーザーは、スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)を使ってWebを閲覧します。img要素に到達するとalt属性の値が読み上げられるため、ここに適切な情報がないと画像の意味が完全に失われます。
WCAGガイドライン
WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)は国際的なアクセシビリティ標準で、画像の代替テキストは「達成基準1.1.1:非テキストコンテンツ」で必須要件とされています。公的機関のサイトや大企業のサイトでは、この基準への準拠が強く求められます。
「その画像が見えたら何を得るか」が基準
alt属性を書く最も良い判断軸は、「もしこの画像を見られない人がいたら、その人が得るべき情報は何か」です。装飾であれば情報不要、コンテンツであれば画像内容を文章化する必要があります。
スクリーンリーダーで実際に聞いてみる
macOS(VoiceOver)やWindows(ナレーター)、スマートフォン(iOS VoiceOver / Android TalkBack)には、標準でスクリーンリーダーが内蔵されています。自分のサイトを実際に読み上げさせてみると、alt属性の改善ポイントが明確に見えてきます。一度は体験することを強くおすすめします。
高齢者・認知機能の配慮
アクセシビリティの対象は視覚障害者だけではありません。高齢者、認知機能に困難を抱える方、画像読み込みが遅い通信環境のユーザーなど、多様な人が恩恵を受けます。alt属性の丁寧な記述は、すべてのユーザーへの配慮に直結します。
装飾画像とコンテンツ画像の書き分け
alt属性を書くうえで最も迷うのが「この画像は装飾なのか、コンテンツなのか」という判断です。ここを間違えると、SEOにもアクセシビリティにもマイナスになります。
装飾画像の判定基準
以下のような画像は装飾画像として扱い、alt="" を使用します。
- CSS背景画像として扱うべき装飾的な模様・罫線
- テキストと同じ情報を伝えているだけの画像(文字の隣のアイコン)
- デザイン上の区切り線・装飾パターン
- 純粋なビジュアル装飾
コンテンツ画像の判定基準
以下のような画像はコンテンツ画像として、適切なalt属性を記述します。
- 記事の内容を補強・説明する写真
- 商品画像
- グラフ・図表・インフォグラフィック
- 人物写真・風景写真
- ロゴ(会社名・サービス名を表す)
ロゴ画像の書き方
ロゴ画像は会社名・サービス名を伝える重要な要素です。「alt="LIKaNON"」のように、会社名・サービス名をそのまま書きます。ヘッダーのロゴがホームページに戻るリンクの場合は、「alt="LIKaNON ホームへ戻る"」でも構いません。
グラフ・図表のalt属性
グラフや図表は「何を示しているか」の要点を書くのが正しい書き方です。「alt="2023年の売上推移グラフ。4月から9月にかけて約1.5倍に増加"」のように、データの本質を文章で伝えます。詳細な数値は本文テキストで提示するのが理想です。
背景画像の扱い方
CSS背景画像として使うものは HTMLのimg要素を使わないため、alt属性も不要です。重要な情報を伝える画像は必ず img要素で扱い、alt属性を設定しましょう。「alt属性を書くのが面倒だからCSS背景にする」は本末転倒です。
よくある間違った書き方8例
alt属性で頻繁に見かける間違った書き方を、8つのパターンに分けて紹介します。自サイトでも当てはまっていないかチェックしてみてください。
1. 「画像」「写真」と書くだけ
alt="画像" alt="写真" は、検索エンジンにもスクリーンリーダーにも何の情報も与えません。具体的に何が写っているかを書きましょう。
2. ファイル名のまま
alt="IMG_1234.jpg" のような記述は典型的なNG例です。ファイル名をそのままコピペしているだけで、意味が全く伝わりません。
3. キーワードの羅列
alt="英会話 英会話教室 英会話スクール 新宿 英会話" のような記述は、スパム判定される可能性があります。自然な文章を心がけましょう。
4. 同じ画像に毎回同じalt
ページ内に複数枚の違う画像があるのに、全部同じalt属性にするのも不適切です。それぞれの画像に合った説明を書きましょう。
5. 長すぎる説明文
alt属性に200文字を超えるような長文を入れると、スクリーンリーダーで読み上げる際に負担になります。詳細は本文に書き、altは簡潔にまとめます。
6. 画像にない情報を書く
altは実際に写っているものを説明するものです。画像に写っていない「お得キャンペーン」「無料体験実施中」などを書くのは不適切です。
7. 「〜の画像」「〜の写真」をつける
alt="猫の画像" のように「〜の画像」と書くのは冗長です。スクリーンリーダーは事前に「画像」と認識しているため、「猫」だけで十分です。
8. 装飾画像に無理やりaltをつける
装飾目的の罫線や背景模様にまで alt="装飾線" などと書くのは、スクリーンリーダーユーザーにとって邪魔な情報になります。装飾画像は alt="" が正解です。
修正前後の比較例
悪い例:<img src="IMG_5678.jpg" alt="画像">
良い例:<img src="tokyo-ramen-shop.jpg" alt="東京・新宿の人気ラーメン店の家系ラーメン">
キーワードの詰め込み過ぎは逆効果
SEOを意識しすぎてキーワードを詰め込むのは、alt属性の最もよくある失敗パターンです。
キーワードスタッフィングの弊害
alt属性に不自然なキーワード羅列を行うと、Googleから「キーワードスタッフィング(詰め込み)」と判断され、SEO評価が下がります。過度な最適化は順位下落の原因になることを覚えておきましょう。
自然な文章が最も強い
「家系ラーメンの濃厚なとんこつ醤油スープ」のような自然な表現が、結果として画像検索でも上位表示されやすくなります。検索者の言葉遣いを意識した表現を選ぶのがコツです。
キーワードは1〜2個まで
alt属性内に入れるキーワードは、自然に含まれる範囲で1〜2個までが目安です。それ以上入れようとすると、文章が不自然になります。
ペナルティ対象になる書き方
alt属性へのキーワード過剰詰め込み、隠しテキストの挿入、本文と関係ないキーワードの挿入などは、Googleのガイドライン違反となり、手動ペナルティの対象にもなり得ます。SEOの観点からも、健全なalt属性の記述が最優先です。
チェックツールの活用
自サイトのalt属性の状態をチェックしたいときは、「WAVE」「axe DevTools」「Lighthouse」などのアクセシビリティチェックツールが便利です。alt属性が空になっている画像や、不適切な記述を自動で検出してくれます。
画像SEOの総合対策
alt属性はあくまで画像SEOの一部。本当に成果を出すには、画像全体の最適化が必要です。
適切なファイル形式
写真はJPEG、ロゴ・アイコンはPNGかSVG、アニメーションはWebPやGIF、というように目的に応じた形式を選びます。WebPは軽量で画質も高く、現代のWebサイトでは標準的な選択肢になっています。
ファイルサイズの最適化
画像が重いとページ表示速度が遅くなり、ユーザー体験もSEO評価も下がります。TinyPNGやImageOptimなどのツールで圧縮し、必要以上に大きな画像は避けます。一般的には1画像あたり100〜300KB程度に収めるのが目安です。
width・height属性の指定
img要素にはwidthとheightを明示的に指定しましょう。ブラウザが事前に画像サイズを確保でき、CLS(Cumulative Layout Shift)を防げます。Core Web Vitalsの観点でも重要な対策です。
遅延読み込み(Lazy Loading)
img要素にloading="lazy"属性を追加することで、画面外の画像の読み込みを遅延させられます。ページ初期表示が高速化し、UXとSEOの両方にプラスです。
レスポンシブ画像
srcsetとsizes属性を活用して、画面サイズに応じた最適な画像を配信することで、モバイルでの表示速度を大きく改善できます。
サイトマップに画像を含める
XMLサイトマップに画像情報を含めると、Google画像検索でのインデックスが促進されます。特に画像の数が多いサイトでは有効です。
画像SEOチェックリスト
- ファイル名は英数字で内容が分かる名前に
- alt属性は自然な文章で画像内容を表現
- ファイル形式はWebP/JPEG/PNG/SVGを適切に選ぶ
- 画像サイズを圧縮して軽量化
- width・height属性を明示
- Lazy Loadingを実装
- srcsetでレスポンシブ対応
- 画像サイトマップの登録
ライティング全体との連動
alt属性だけを最適化しても、本文の質が低いとSEO効果は限定的です。SEOに強い文章の書き方と合わせて総合的に取り組むことで、サイト全体の順位が上がります。サイト全体のWeb戦略を整えたい場合は、低価格で始められるホームページ制作プランもご検討ください。
まとめ
alt属性は、SEO・アクセシビリティ・画像検索の3つの観点から重要な基礎要素です。キーワードを詰め込むのではなく、「画像が見えない人にその内容を伝えるなら何と書くか」を基準に、自然で正確な文章を書くことが最大のコツです。
この記事のポイント
- alt属性はSEO・アクセシビリティ・画像検索の3方向で重要
- 装飾画像は alt="" 、コンテンツ画像は内容を文章で書く
- 画像検索では具体的な被写体名・文脈キーワード・適切な長さが鍵
- スクリーンリーダーで聞いて違和感がないかが品質の判断軸
- キーワード詰め込みはペナルティ対象。自然な文章が最も強い
- alt属性は画像SEO全体の一部。ファイル名・形式・サイズ・速度もセットで最適化
alt属性は小さな要素ですが、積み重なるとサイト全体の品質を大きく左右します。ホームページ制作・改善で「何から手をつければいいか分からない」という方は、ぜひLIKaNONへご相談ください。既存サイトの診断からご対応いたします。